地図を制すれば世界を制する?

私の永遠の心の恋人,銀狼がこう述べています.

人間が幅をきかせて歩いている場所なんてしょせん地球上の薄皮一枚の上だけなんだぜ.そいつがチョイと破れれば人類なんてーイヤ 築きあげた文明も財産も全ての動植物もアッという間に大自然にのみこまれちまうんだ.ましてや高慢な人間の企てなどあとかたもなくチッポケに消されるのさ.(金成陽三郎・原作,超頭脳シルバーウルフ




地球上の薄皮一枚ということは,地図が人間の全ての営みを表現できるということかな.商品/サービス/アイディア/技術/知識/情報の共有や交換などができる地図.



Google Map/Google Inc.


芸術も地図に取り込まれると思います.
ジャック・アタリ氏の著書"21世紀の歴史"によると,

2030年までに新たな芸術作品は,さまざまな媒体や普及形態を融合させることによって,絵画であるのか,彫刻であるのか,映画であるのか,文学であるのか,そのジャンルを特定できなくなる.例えば,書物は3D画面を用いてストーリーを語ることになり,彫刻作品は観客の前で新たな音楽に合わせて踊りだす.ゲームは独創性を生み出し,想像力を養い,情報を提供し,教育効果をもたらし,また監視し,人間の自信や共同体の感覚を改善させる.映画は今後も3D映像となり,ヴァーチャルな感覚と匂いが追加される.離れた相手と3D画面で会話ができるようになり,またコンサート、演劇,スポーツ,会議,講義が,3D画面で放映される.


と述べられていますが,個人的にゲームも芸術の一つだと思います.ゲームも小説や映画と同じでプレイヤー/読者/鑑賞者が"疑似体験"できる方法のひとつだからです.ゲームにストーリー性がないのにセカンドライフが流行した理由は,地図に仮想現実をマッピングして理想の自分を疑似体験できるからで,流行らなくなった理由はそれ自体のアイディアが面白くなかったからではなく,実装面での問題や言語の障壁があったからだと思います.このアイディアを用いてどの企業のWebアプリが確固たる地位を築くのか今後もみていきます.


Second Life/Linden Lab


Meet me/Co-Core Inc.