Amazon Kindle返品に悪戦苦闘。

ある日キンドルが故障。
画面にスジが入ったり、大きな空白ができたりして、まともに読めなくなった。アマゾンUSに電話したら、「返金します。新品送ります」とありがたい事に即対応して下さった。「返品方法はemailにてご案内します」で、その手順に沿って郵便局に行き、EMSで返品したはず…が、戻ってきた。悪夢はここから始まる。


話が長くなるので、結論から。


Kindleを返品するときには、米運送会社のUPS(アマゾン提携)を使う。」

理由。


「日本の運送会社はリチウム電池を取り扱ってない。」


ここ数週間、郵便局、クロネコさん、DHL、JAL CARGO、UPSと問い合せをする日々が続いた。


郵便局 リチウム=絶対無理。
ヤマトさん リチウム=法人契約はOK。個人の場合は、非危険物であるという証明書類の作成が大変なので、代理店を通して下さい。お値段は…高い。
JAL CARGO リチウム=個人のお客さまは、代理店の日本通運さんを通して下さい。
DHL(*外資系運送会社) リチウム=無理です。


アマゾンUSにももちろんこの状況を説明。何度かやりとりが続く。こんな返答を頂く。


Kindle batteries are considered "Small Lithium Batteries in Equipment" under the international regulations and when shipped individually do not require any special labeling or documentation. Please inform the carrier of this information. ”


機器内蔵の小さなリチウムバッテリーを送る場合、特別なラベルや書類は不要ですので、この旨を運送会社にお伝え下さい。


とのこと。でも、日本の運送会社で断られ続けてるよー、って言っても、アマゾンUSはどうして送れないのかが逆に理解しかねるようでした。結局アマゾンさんの紹介で、UPSに問い合わせたら「あ、キンドルですね〜」と好意的な回答が。


UPSさん リチウム=受け付けてます。書類に関してはThe Air Transport Association (IATA)のウェブサイトを確認して下さい。


で、IATAのリチウムバッテリーに関するドキュメントを読む。


リチウム電池の定義やら、パッケージング、ラベリングの方法なんかが書いてある。


そこに、「例外」の文字が。


Exceptions
Small lithium metal and lithium ion batteries are excepted from most of the requirements of the ICAO Technical Instructions and IATA DGR provided that they comply with all of the requirements set out in Section II of Packing Instructions 965, 966 and 967 for lithium ion batteries and Section II of Packing Instructions 968, 969 and 970 for lithium metal batteries in the 51st edition of the IATA DGR.
Guidance Document – Transport of Lithium Batteries Revised for the 2010 Regulations
Packages containing lithium batteries, or lithium batteries contained in, or packed with, equipment that meet the provisions of Section II of these packing instructions are not required to have a Class 9 hazard label and there is no requirement for a Shipper’s Declaration for Dangerous Goods for consignments of these batteries.


これじゃマイカ
なぜ日本からはもっと簡単に送れないのだろう?


結局、UPSさんを通してやったところ、大分スムーズに話が進んだ。
Webでインボイスとラベルを作成(必須)、集荷依頼して、送る。
お値段は0.5kgで約9000円でした。


最後に、郵便局やクロネコさんの担当者さまはとても親切に対応して下さって、一生懸命色々と調べて下さった。UPSのドライバーさんにもお世話になった。ありがとうございました!


結局、規制されてるから、「なぜ?」と言っても、無理なものは無理なんだよね。でも、もう少し効率よく送れないかなあと思ったのでした。


この記事が、同じ状況で苦しんでいる人のお役に立てれば幸いです。

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【2011/4/4 追記】


この記事に辿り着いた方はいざKindleを送る段階だと思うので、私がたどった返品手順もご参考までにまとめてみました。
※返品は30日以内なので、この時点で既に間に合わないと感じた方は、念のためアマゾンにメールを出した方がいいかもしれません。私ももう一ヶ月猶予を頂きました。


1. UPSのサイトでインボイスとラベルの作成。
  これは、UPSサイトの画面に従って必要情報を入力していくとできます。
 +α、自由欄(Additional Comments)に送料と返却理由を追記。
 ※アマゾンのメールでは「Packing Slipに送料と返却理由かいてね」とあるので、インボイスとは別にするのもアリかと思います。


2. インボイスの印刷。
 UPSのサイトで、作成したインボイス(Commercial Invoice)をPDFにエクスポート、印刷します。
 日付とサインを忘れずに。


3. 荷物の準備と集荷依頼。
 キンドルをビニール袋に包んで箱へ。インボイスも同封。
 UPSサイトで集荷依頼。


4. 集荷のあと、アマゾンにメール。
 UPSラッキングナンバー、送料、ついでに、キンドルを購入したときのオーダー番号などの情報を送りました。


ざっくりですが、大体こんな流れだったと思います。


その後すぐ、アマゾンから返金手続きに関するメールが来ました。
実際カード会社の明細で振り込みを確認するのに、1、2ヶ月くらいかかったと思いますが特に問題なく返金されました。



ちゃんと送れますように。